12月26日(木)20:00より、落語講座「背中家腰楽の腑に落ちる話」がございます。
さて今回のお話は、落語の世界では大真打の博士論文とまで言われている
(修士論文が何かは存じませんが)「文七元結(ぶんしちもっとい)」です。
一時間を超えるお話ですので、そのおつもりでお越し願います。
今回の話は落語では「人情噺」というジャンルになります。
そこには親子、夫婦、また江戸っ子の人情の機微が描かれます。
子どもの頃から人情噺は好きで、聞く度にホロリときたものですが、
演ずるとなるとこれがまた違う。
気を入れて演ずれば舞台の上で涙を流すことになります。
通常の芝居であればそれも構わないのですが、一人芝居ではそうもいきません。
なぜなら泣いている人と泣いていない人を同時に演じなければならない
(唐茄子屋政談など)ことがあるからです。
また泣いている人が二人いても涙の質が違ったりします。
下手をすると、舞台に残るのは「登場人物の顔(リアル)」ではなくて、
「演者の顔(リアル)」になってしまいます。
それまで一応は「おかみさん」とか「棟梁」だったのが
「必死に泣いている(悲しんでいる)演者」になってしまう。
そうなると物語のイメージはそこで完全に途切れます。
「泣き笑い」これが人情噺の難しさ、そしてまたやりがいなんでございます。
おっと、ちょいと無粋な話でございました。
さてさて「背中家腰楽の腑に落ちる話」では
初めての方にも通の方にも、よりお話に馴染んでもらえるようにと、
レジュメ、プレゼンテーション付きの落語をやらせて頂いております。
新しい年を迎えるにあたって、古くて新しい「噺」を是非聞きにいらしてください。
この記事を書いた人
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岡崎北高等学校卒。 兵庫県立姫路工業大学理学部生命科学科を経て、 平成7年落語家、古今亭志ん朝に入門。 古今亭志ん一と命名される。 無痛整体創始者のもとで7年間修行後、平成16年愛知県岡崎市にて「杉田整体院」を開院。 背中家腰楽として、 落語と健康の講座も開催中。
ブログ『だいたい医療、ときどき落語』
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