9月18日(木)20:00~
背中家腰楽の落語講座がございます。
先月の演目は「お化け長屋」、いっぱいのお運びありがとうございました。
このお話、実際におばけが出てくるわけではありません。
家主と折り合いの良くない長屋の住人が、
長屋の空いている貸家に誰も引っ越してこないよう、
家を借りたいという人に幽霊が出るというでっちあげの
怪談話をして追い返そうという話の筋。
とにかく暢気で私も好きなお話。
このお話の重要なポイントとして、
怪談における「講談調の語りのパロディ」があるのですが、
講談の語りがどういうものか、という共通認識が失われつつある今、
パロディとして受容されないことを演者は覚悟しなければなりません。
この辺りどのように表現するか頭を悩ませるお話です。
現代風に稲川淳二調でやるという手もあるのでしょうが、
嘘の怪談部分が本当に怖くなりかねません。
そうなると話が変わってしまいます。
「こういう前提で話をやります」
とマクラで説明することで、改めて認識を共有して頂くわけですが、
このとき冗長にならないことが大事でして。
今回はプレゼンがうまく機能したと思っております。
いずれにせよ「きっちりやれば伝わるはず」
では今の時代やっぱりムズカシイ。
今回初めてお越しになった方から
「落語の『はなし』が、なぜ口に新しいと書いて『噺』なのか解りました」
とうれしいお言葉をかけて頂きました。
口から出る言葉が陳腐化せずに「噺」となって届くかどうか。
落語ファンの方にも、初めてご覧になる方にも
失礼のないようにやっていきたいなあと。
…また、ちょいと伝わりにくい
ややこしい語りをやらかしたところで講座のお知らせ。
今月の講座は、江戸時代の落語家の暮らしが描かれた異色の落語。
博打や業界にまつわる符牒といった、
いわゆる裏話的な話題も満載のお話でございます。
知っている方にはもうこれだけでタイトルわかってしまいそうですね。
今回は好評頂いている「リアル富くじ」にならって、
「リアルきつね(サイコロ3個使う遊び)」を開催予定です。
手が後ろに回らない形のものですので御安心を。
背中家腰楽の落語講座では
「落語はちょっとむずかしそうで…」という方も、
「あらかた知っているよ」という方も、
よりお楽しみ頂けるように
レジュメ、プレゼンテーション付きの落語をやらせて頂いております。
ご期待ください!
この記事を書いた人
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岡崎北高等学校卒。 兵庫県立姫路工業大学理学部生命科学科を経て、 平成7年落語家、古今亭志ん朝に入門。 古今亭志ん一と命名される。 無痛整体創始者のもとで7年間修行後、平成16年愛知県岡崎市にて「杉田整体院」を開院。 背中家腰楽として、 落語と健康の講座も開催中。
ブログ『だいたい医療、ときどき落語』
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