『明治のステマとハードボイルドワンダーランドの巻』
こんにちは。ドリーミー刑事です。
先日、山下達郎のライブに行ってきました。
それ以来、常に頭の中で達郎の曲が鳴り続ける症状に悩まされています。
ちなみに『それから』で、代助が三千代に思いを告げるシーンを読んでいる時には、『世界の果てまで』という曲が脳内再生されて、ものすごくロマンチックな映画を観ている気分になりました。歌詞が代助と三千代にぴったり合うんですよ。
そんなオッサンの妄想はともかく、今日は作中に登場する『煤煙』に関する小ネタです。
物語の前半で、代助と書生の門野が、『煤煙』という小説の批評をする場面が出てきます。
門野は面白い、と評価しますが、代助は否定的というか、少し小馬鹿にしたような態度をとってます。
しかしこの『煤煙』は、当の漱石が弟子の森田草平に書かせた実在の新聞連載小説だったんですね。
しかも、内容は森田本人と平塚らいてうの不倫、駆け落ちを描いたもの、というのだから穏やかじゃごさいません。
そんな弟子に書かせた重い内容の作品を、自分の小説の中で軽くネタにするとは、文豪ジョーク、最古のステマ、あるいは単なる鬼畜な所業と言うべきか。
いずれにせよ漱石先生の感覚はなかなかにぶっとんだものであることは、間違いない(長井秀和風に)。
この記事を書いた人
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ドリーミー刑事(会社員)
スロース読書会の常連。
日々、古今東西の素敵でキャッチーな音楽を追い求める夢見みがちなおっさん。B型。犬が好き。
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